こんにちは。
喜満満猫です。
いつも訪れていただき、本当にありがとうございます。
【城崎の花火《33》】から続きます。
いよいよ手術の日
いよいよ本日。
わたしの手術が行われます。
昨日の夜、主治医の先生から説明を受けたように、『頚椎椎弓形成術』という手術になります。
脊椎の3番目から7番目まで、5つの骨を正中線で割り、観音開きに開き、その間に人工骨(スペーサー)を挟み込みます。
3番目となると、『ぼんのくぼ』といわれる首のつけ根のあたり。
7番目は、肩甲骨と肩甲骨の間あたりになります。
うなじの髪の毛の中から、肩甲骨の真ん中あたりまで、ファスナーがつくことになります。
手術の準備
朝から、麻酔の準備の点滴や、手術着に着替えたり、なんやかんやとばたばたと、病室に入れ替わり立ち替わり、看護師の方々が準備しに来てくださいました。
主人が来てくれましたが、ゆっくりと話をすることがなかなかできません。
いよいよ病室を出発するとき、簡易ベッド(ストレッチャー)のお迎えが来ました。
歩けるので、てっきり手術室まで歩いていくものだと思っていたら、ドラマのようにがらがらと乗せられて行くのです。
主人との絆
運ばれて行くわたしの横に、並んで歩く主人。
主人は、業務用エレベーターのところまで、ついて来てくれました。
万が一…ないかもしれないけど、万が一のことを思い、主人の方へ手を伸ばしました。
主人の手を握り、『…がんばるね。』
精いっぱいの笑顔で、手を振ってエレベーターに乗り込みました。
エレベーターの中で、涙ぐむわたしに、看護師さんは、
『優しい、いい旦那さまね…。』
とにっこり。
『…はい、ほんとにありがたいです。』
『大丈夫だからね!がんばりましょう。』
と、励ましてくれました。
主人の存在がどれだけわたしにとって心強いか、あらためて感じたのでした。
葛藤しながらも手術へ
これからの自分の未来のため。
危険と隣り合わせの、わたしの体を治すための手術。
しかし、今、現在動けるからこそ、手術後のことを思うと、じわじわと怖くなってきます。
しばらくは痛みで動けないかもしれない。
少しでも神経に傷がついたら、麻痺が残るかも。
どれぐらいで楽になるんだろう。
わからないことをわからないまま考えながら。
廊下の天井から、まぶしい手術室の天井へと、視界が変わりました。
『はぁい、喜満満猫さん。手術、がんばろうね〜!』
主治医の先生の明るい声が聞こえてきて、
『よろしくお願いします……』と言うか言わないかのうちに。
口に当てられた酸素マスクから、あの麻酔のガスの独特の臭いがしたとたん。
真っ暗になり、意識が落ちていきました。
【城崎の花火《35》】に続きます。
最後まで読んでいただきありがとうございました。