喜満満猫の癒される暮らし

難病とともに、今できることに感謝してパワフルに生きる己書家【喜満満猫】のブログ

【城崎の花火《36》】不自由からのスタート

こんにちは。

喜満満猫です。

いつも訪れていただき、本当にありがとうございます。

【城崎の花火《35》】から続きます。 

 

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長い、長い夜

永遠に続くかのように思えた長い夜。

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うとうと…嘔吐、うとうと…嘔吐の繰り返し。

昨夜から絶食して、手術に臨んでいるので、お腹の中は空っぽなのに。

12時間以上も、苦しい苦しい時間が続きました。

でも、リハビリの先生に習った呼吸法をしていると、少しむかむかするぐらいで、おさまるときもありました。

そして、明け方に近くなってくると、徐々に、うとうとする時間が長くなって、
少しずつ体の中の麻酔の影響が、薄くなってきました。

朝7時の、主治医の先生の回診を心待ちにして、
ただただ時間の過ぎるのを待ち続けました。

 

不自由からのスタート

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夜明けが、カーテン越しに伝えてきました。

ああ、夜が終わる…。

うつろな目で、少しずつ明るくなっていく病室の天井をながめていました。

昨日まで動けていたわたしの身体。

こんなにも不自由からのスタートになった。

まだこのときは、手術をしたつらさから、
はたして手術したことは正解だったのか、わからなくなっていました。

 

開けてわかった緊急事態

回診の時間を待ちかねていたのですが、
主治医の先生はとても早く来てくださいました。

主人には昨日手術後に説明をしていただいたようでしたが、
わたしにも簡単に説明してくれました。

開けてみてわかったことですが、
事故のときに、骨化した部分が神経をずいぶん押していて、
その部分が癒着していたそうです。

事故から約3年近く。

癒着した箇所を慎重にはがしたため、予定より時間がかかった、とおっしゃいました。

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『良かったね、手術して。そうじゃなかったら、大変だったよ。』

とにっこりしてくださいました。

 

『見えない流れ』からのお助け

そうだったんだ…また『見えない流れ』からお助けがあった…。

手術をやめておいたら、大変なことになってたんだ…。

3年以上放置してから手術だったら、
もうはがすこともできなかったかもしれない。

良かった…手術して良かったんだ…。

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『…先生、ほんとうにほんとうに…ありがとうございました。』

涙を流しながらお礼を言いました。

 

痛みからの気絶

先生は、首からの出血の状況を確認して、ベッドの上で座ることを指示しました。

リハビリの先生も同席されていて、診察が終わったらリハビリの先生だけ残られました。

そして、まわりの人の支えを借りて、上半身を起こしたときの爽快さといったらなかった!!

こんなにも動かないということが、つらいとは思わなかったのです。

寝返りひとつうてない、首を動かすこともできない。

背中が固まってくるような感覚。

座ることで、背中の痛みが楽になり、腰に力が入ります。

ですが、今までとは違う感覚がおそいました。

頭を支えている首への重みがずん、ときたのです。

頭がこんなにも重いものだとは、正直考えたこともなかった。

ぐらぐら、ぷるぷるしながら、ベッドの上に座りました。

あまりこのときの記憶は定かではないので、
自分に金具がはめられていて、固定されている感覚は
まったくなかった気がします。

ただ、座ったときに、あまりの激痛に気を失いかけました。

ふうっと一瞬、何がなんだか分からなくなって。

痛みで気が遠くなりました。

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心配そうにのぞき込んだ主人の顔が見え、リハビリの先生の力強い腕がわたしの両腕を支えました。

ここから、今から、スタートなんですね。

つらい日々が始まりました。

【城崎の花火《37》】に続きます。

 

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最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

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