喜満満猫の癒される暮らし

難病とともに、今できることに感謝してパワフルに生きる己書家【喜満満猫】のブログ

【城崎の花火《26》】『難病』に向き合った初めての瞬間

こんにちは。

喜満満猫です。

いつも訪れていただき、本当にありがとうございます。

【城崎の花火《25》】から続きます。 

 

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城崎温泉ロープウェイ

旅の楽しい時間は、あっという間に過ぎ去りますね。

2日目の昼間は、友だちや親戚などへのお土産さがしで過ぎていきました。

ふつうなら、2日目は近隣の観光スポットに出かけるのでしょうが、城崎温泉の徒歩圏内でまったりと遊びます。

ロープウェイで山頂駅まで行ってみます。

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城崎温泉を一望できる、素晴らしい景色。

みはらしカフェや、ガーデンもあり、ゆっくりくつろぐことができます。

しかし、あまりに暑くてとんぼ帰り。

帰りには、途中駅の温泉寺で下車し、お参りしました。

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城崎温泉の開祖、一千日お経を唱えたとされる、道智上人(どうちしょうにん)が祀られています。
 

城崎温泉の由来

2020年に開湯1300年を迎える城崎温泉。

7つの外湯のうちのひとつ、まんだら湯にまつわるこんな逸話があります。

元正天皇の養老元年(717年)、城崎の地を訪れた道智上人が目にしたのは、『難病』に苦しむ人々でした。

道智上人は、鎮守四所明神に

『何とかして悪い病気で苦しんでいる人々を救いたい。』

と祈願しました。

すると、道智上人の夢の中に、白髪の老人が現れて、

『上人よ、ここから西南にある、ビランの木の下を掘ると、汝の求める温泉が見つかるだろう』

と言い、姿を消しました。

道智上人は、そのお告げを信じて、今のまんだら湯の場所に庵をむすび、
一千日の間、八曼陀羅経(はちまんだらきょう)というお経を唱え続けたところ、
満願し、霊湯が湧き出したそうです。(まんだら湯の由来)

これが『城崎温泉』の発見とされています。

(城崎温泉観光協会HP参照)

 

難病のひとたちのための温泉だった

うーん、難病に苦しむひとのために湧き出た温泉。

なんと不思議なご縁でしょう。

今も昔も、苦しんでいるひとは多くいるんですね。

上人さま、ほんとうにありがとうございます!

 

城崎温泉『夢花火』

城崎温泉では、夏休みの一定期間だけ、花火が打ち上げられます。

『夢花火』では、連日200発ほどの花火が見られます。

↑↑↑残念ながら、2020年の今年は、新型コロナウィルスの感染予防のためか、開催日が少ないようです。

 

夢花火を見るために

わたしたちは、夕食後、早めに眺めのいい場所で待機しにいきました。

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待っているあいだ、主人は、

『……長生きしてほしいな。』

とつぶやきました。

『お前が先は嫌やな。おれが先やったらええけど。おれを看取ってからにしてくれ。』

いつもみたいに、にかっと笑いました。

何も言えずにいると、

『長生きして、おれと楽しくおかしく暮らすんだろ?』

これは、いつもわたしが言っていた言葉でした。

年をとっても、2人で、楽しくおかしく毎日を暮らす、と。

そんな老夫婦になるのが夢だ、と。

ふだんから言葉の少ない主人の、精一杯の励ましでした。

 

『難病』に向き合った瞬間

時間が経つにつれ、どんどんひとが増えてきて、橋の上は、人と人が押し合うほどに。

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押されてふらつくわたし。

足に力が入らないので、踏んばれません。

すると主人は、ぐっと力強く支えてくれました。

涙が出て、周りが見えなくなりました。

このひとがいてくれる…。

だからわたしは、きっとがんばれる…。

心の底から、『難病』に向かい合ったはじめての瞬間でした。

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わたしの決心を後押しするように、花火がどーんどーんと打ち上がりました。

いつも、わたしの横には、主人がいてくれる。

主人の横顔を見ながら、ありがとう、ありがとう、と感謝の気持ちが、心の奥からあふれ出てきました。

【城崎の花火《27》】に続きます。

 

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最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

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