こんにちは。
喜満満猫です。
いつも訪れていただき、本当にありがとうございます。
【城崎の花火《14》】から続きます。
温かい友情に包まれて
『難病』のために手術をしなくてはならないことを、ぶち子と輪ちゃんに話しました。
さすが長いお付き合いの2人。
いつもと変わらない笑顔で、接してくれました。
いたわりすぎたり、特別に扱うこともない。
根ほり葉ほり聞くわけでもない。
なんだか安心して、心を預けることができました。
背中から、ふわっと抱きしめられているような気がしました。
『大丈夫だよ。心配しなくていいよ。』
2人の空気が、そういってくれているような気がしました。
怒涛の己書修行へ
2人は、いつもより元気な声で、
『喜満満猫が入院するまでに、進められるだけ進めておこうよ!
そうしたら戻ってきたときに、師範試験を受けるだけだったら、なんとかなるかも。』
と提案してくれました。
タイムリミットが決められているわたしに、自然な流れで合わせてくれた2人。
7月から8月にかけての暑い時期。
さらに熱く、己書の修行に明け暮れることになりました。
師範試験への高いハードル
師範試験を受けるためには、3級から1級まで取得しなくてはなりません。
3級に合格して、そのあと何回か練習の幸座を受けて、2級受験。
2級に受かったら、また何回か練習の幸座を受けて、ようやく1級を受けられます。
ばりばりがんばらないと、間に合いません。
とても忙しい2人が、わたしのために時間を調整してくれる。
涙をこらえながら、『ありがとね…2人とも。』と言うのが精一杯でした。
長男と語り合った夜
わたしがふだんと違うことを、高校生の長男は気づいていました。
彼は、中学校のころからずっと、心理師(カウンセラー)を目指しています。
ひとの心の動きには敏感だったのでしょう。
『お母さん、なんか、ピリピリしてない?』と思っていたそうです。
みんなが寝静まった夜、長男の部屋に、まだ明かりがついている。
ふだんからなんの用事があるわけでもないのに、よく息子たちの部屋に乱入するわたし。
入っていって、『あのさ〜』と気軽な感じで話し始めました。
長男は思っていたより大人だった
いつも、部屋に乱入して、どうでもいい話をして、爆笑して、嵐のように帰っていくわたし。
いつもの軽い感じで聞いていた長男。
一瞬真顔になって『……それでか。納得したわ。』
と、大人な反応を返してくれました。
わたしがいなくても大丈夫なように、生活をしっかりして欲しい。
そんな気持ちから、無意識にきつい対応が多かったようです。
長男にアドバイスをもらった
長男は、そのときまだ16歳だったにもかかわらず、大きな手術を3度していました。
13歳の時、バスケットボールの試合で、膝の前十字靭帯を損傷し、再建手術を受けています。(1回目)
1年以上も涙ぐましいリハビリを続け、復帰しました。
復帰後、高校入試が終わったタイミングで、ボルトを抜く手術をしました。(2回目)
高校1年生のとき、試合でまたもや膝の前十字靭帯を損傷。
ふたたび再建手術をしました。(3回目)
まだそのときは、膝の装具をつけて、リハビリを続けている時期でした。
2度の試練を超えた長男は、ふつうの高校生よりも多くの経験と、多くの気づきを得ていました。
知らないうちにこんなにも、大人になっていた。
頼れる『男の人』になってくれていた。
こんなことがなければ、気づくことがなかったかもしれません。
『手術を受ける心得』を彼にレクチャーしてもらって、にぎやかに笑いながら、夜は更けていきました。
【城崎の花火《16》】に続きます。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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