こんにちは。
喜満満猫です。
いつも訪れていただき、本当にありがとうございます。
【城崎の花火《27》】から続きます。
帰宅後の覚悟
楽しい旅行が終わった後、父と母に、
🌻難病のこと
🌻事故で頸椎を押してしまって、首の神経が通る道が狭くなってて、広げる手術が必要なこと
🌻もうすぐ入院で、1ヶ月ほどかかるということ
🌻その間、息子たちと家のこと、家事一般をお願いしたい
🌻こっそり作っておいた母名義の家族カード。
これと、まとまったお金を渡して、日用品や食事の材料など、これで決済してほしい
とお願いしました。
2人とも心配そうな顔をしていましたが、
やたらに明るく、『大丈夫、大丈夫』と言いながら伝えました。
帰宅後のさらなる覚悟(笑)
さらに覚悟を迫られたのは、3日間の6人分の洗濯物……。
何回洗濯機を回したことか(笑)
主人と2人で、シャカリキでがんばりました。
どうしよう、干すところがなーい!
間に合ってほしい、己書2級
もうひとつ、シャカリキでがんばらなくてはならないことは。
己書の昇級試験を入院までに合格すること!
2級くらいになると、絵を描けるかどうかを試されてきます。
絵を中心に練習できるお題をこなさなくてはなりません。
↑↑↑後ろで絵を持ってくれているのは息子です(笑)
なんだか急にグレードアップしたお題が続くようになり、いよいよ師範に近づいてきたな〜という感じです。
やったぁ!2級合格!
そして8月30日、入院4日前。
ぶち子、輪ちゃんと、3人全員で、
2級合格しました!!
長いようで、短かった2級までの日々。
さすがに、こんな短期間で、1級までは無理でした。
退院して、どういう風な感じになるのかわからないけれど。
あとは、もう流れに任すしかない。
私がいない間も、ぶち子たち、がんばって1級取っておいてね!
すぐに追いつくから!
大好きなルノワールの絵
絵といえば、わたしは、印象派の絵が大好きです。その中でも、とくにルノワールの作品が大好きです。
むっちりとした裸婦が有名ですよね。
小学校のとき、図工で、有名な絵を模写する授業がありました。
そのときに探して見つけたこの絵に、一目惚れ。
ルノワールの絵で、『少女イレーネ』。
正式な作品名『イレーヌ・カーン・ダンヴェール嬢』
この絵は有名ですので、見たことある!というひとも多いのではないでしょうか。
透きとおるような肌の色。
髪の毛の柔らかさ。
天使のような愛らしさ。
とんでもなく難しくても、小学生のわたしは、一生懸命描いた記憶があります。
モデルの少女、8歳だなんて思えませんよね?
入院前日の奇跡
9月2日。
ちょうど入院前日の、そのタイミングで。
『少女イレーネ』を持つスイスの財団、ビュールレ・コレクションの絵画展が、隣県の美術館で開催されている、ということを知りました。
財団所蔵ですので、めったに展示されることのないこの絵が公開されるというのです。
主人に、
『お願い、行きたい!』
と頼みました。
それも、入院前日。
なんとか、予定を繰り上げたり繰り下げたりして、時間を空けて、連れて行ってくれました。
大好きな『少女イレーネ』に会えた
人波に押されて、その絵の前にたどり着いたとき。
吸いこまれるような、時空が止まったかのような感覚になり、大粒の涙があふれました。
このタイミングで、この絵に会えた。
大きな人生の山を乗り越えなくてはならない今。
がんばらなくてはならない、わたしへの『見えない流れ』からの応援(エール)なんだと感じました。
そして、さらにモネの『睡蓮』も。
壁面いっぱい、すごい大きさでした。
どういう計らいなのかはわかりませんが、モネの『睡蓮』だけは、撮影可能となっていました。
↑↑↑これは、わたしがスマートフォンで撮った写真です。
しかし、こうして素晴らしい絵を観ながらも、とてつもない不安と、暗闇が襲ってきていました。
いよいよ明日には入院しなくてはいけない。
お腹の底が、むず痒くなるような感覚。
何もかもが、現実味を帯びて、襲いかかってくるのです。
がんばりたいという気持ちと、とてつもなく不安な気持ちが、押し寄せては引いていく波のように、繰り返し繰り返しやってくるのでした。
【城崎の花火《29》】に続きます。
最後まで読んでいただきありがとうございました。