こんにちは。
喜満満猫です。
いつも訪れていただき、本当にありがとうございます。
【城崎の花火《54》】から続きます。
退院して、あの夜を思う
病院では、夜はひとりぼっちで、
痛みがあるので眠れない毎日。
眠れないときには、天井を見つめ、
何かしら思うことを、くるくる考えて、
頭が疲れたら、いつしか眠りに落ちていきました。
夜中の看護師さんの巡回のときも、
わたしは起きていることが多く、
『眠れないの?眠剤飲む?』
とよく聞かれました。
入院前に考えていたように、
時間がたくさんあるので、
今までやれなかったことを、
いろいろしようと思っていたけれど、
長いこと同じ姿勢にしていられないわたしは、
もどかしい思いを毎日してきました。
この不自由が、いつまで続くのか。
明るくがんばろうと思う反面、
心配も尽きなくて、眠れない。
そんな悪循環が続いていました。
家族の温もり
ですが、やはり、自分の家はいいものです。
不安でも、心配でも、
ふと見れば家族がいる。
たわいない日常でも、
明るく笑いあふれる会話が続けば、
そんなことを思う余地もなくなります。
離れていたからこそ、
あらためて感じる家族の温もり。
こんなにも、癒してくれる。
家族は何よりも宝だ、と感じました。
退院後はじめての己書幸座
わたしたちを教えてくれている師範が、
どこか場所を貸して欲しいということで、
わたしの自宅の別棟で、半年前から、
幸座を月1回行っていました。
たまたま、その幸座の開催日が、
退院して2日後。
入院前には、その日に復帰できたらいいなと、
安易に考えていたのですが、
今のわたしにとっては、
とうていできっこない状況となっていました。
わたしの気持ちは…
幸座に参加して、リハビリのレベルではない、
今までのような作品を描くことは、
今のわたしにはできないけれど、
久しぶりにみんなに会いたいな。
師範の先生にも、今後のことを相談したいし、
みんなの描いているところを、
座って見ているぐらいなら、大丈夫。
まるで巻き戻したかのような日常
時間が近づいて、幸座に集まってきたみんな。
わたしの姿を見て、知らなかった生徒さんも、
心配して温かい言葉をかけてくれました。
ぶち子と輪ちゃんも幸座に来ました。
久しぶりに会えて、笑顔が弾けました。
『もう大丈夫なの?今日描けそう?』
と、ぶち子。
『ううん、まだ無理だから、今日は見学するね。』
と、わたし。
ぶち子と輪ちゃんは、この1ヶ月の間に、
1級を取得していました。
師範試験へのはるかな道のり
みんなが描き出してから、
その部屋の隅っこで座りながら、
みんなが一生懸命に描く姿を見ていました。
ああ、いいな…。
入院前の日常に戻った気がする…。
師範の先生は、もうすぐ10月になるので、
1級を早く取らないといけないとおっしゃいました。
1級は、絵だけでなく、文字も多く、
それを90分以内に描き上げなくては
ならないのです。
しかも、試験は、初めて見るお題を、
その場で描き方を分析して、
同じ技法で描き上げる。
解析する力も必要になります。
むむむ…、果たして、わたしは、
師範試験にまでこぎつけられるのでしょうか。
【城崎の花火《56》】に続きます。
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