喜満満猫の癒される暮らし

難病とともに、今できることに感謝してパワフルに生きる己書家【喜満満猫】のブログ

【城崎の花火《67》】満身創痍からの感謝

こんにちは。

喜満満猫です。

いつも訪れていただき、本当にありがとうございます。

【城崎の花火《66》】から続きます。 

 

kimamaneko.com

  

満身創痍

地べたに座りこんで、椅子に突っ伏したまま、

どうにもならない自分の体に、

行き場のない怒りと情けなさが、

あふれてきました。

f:id:kimamaneko-miwa:20201108115723j:image

大事なこのときに、思い通りにならないことが、わたしの試練なんですか!?

もう少しなのに、あきらめろということですか!?

両手で、こぶしをぎゅっと握りしめ、

残った力を、ふりしぼろうとしました。

ぐぐぐ……と歯を食いしばり、うなる音が、

輪ちゃんや同じテーブルの人に聞こえたのか、

『喜満満猫、…がんばって!』

『がんばってください…!』

と、小さな声で励ましてくれました。

f:id:kimamaneko-miwa:20201108121905j:image

わたしも小さな声で、

『もう少し…もう少しだけ…。』

と唱えながら、

椅子に作品を下ろして、覆いかぶさりながら、

さながら鬼の表情で、修羅のごとく、

ちょぼちょぼと描き続けました。

涙が勝手に流れてきていました。

最後の力を、もう動かなくなっている手に、

込め続けました。

 

やがて、感謝のとき

f:id:kimamaneko-miwa:20201108122646j:image

どれだけの時間が流れたのでしょうか。

『はい、終了です。筆を置いてください。』

という声がかかりました。

ほう…っと息を吐いて、全身の力が抜けました。

f:id:kimamaneko-miwa:20201108122254j:image

もう、ぬけがらのようになりながら、

作品を持って、ゆらりと立ち上がりました。

提出するまでが、試験のうちです。

ふらふらと提出して、自分の席に戻ると、

ぶわっと涙があふれてきました。

顔の前に両手を合わせて、

『…できた…できたよ。

ありがとうございました…!』

誰にというわけではありません。

わたしを助けてくれている周りのすべてに、

心のなかでお礼を言いました。

ほんとうに、ここまで来させていただいて、

ありがとうございました。

f:id:kimamaneko-miwa:20201108130537j:image

わたしの力のすべて

試験後、総師範をはじめとする審査員の先生方から、総評がありました。

全体的に、素晴らしい出来だそうです。

正式には、合格通知は5日後、

郵送で送られてきます。

もう、これ以上もこれ以下もなくて、

今のわたしには、これがすべてでした。

 

そして、面接

f:id:kimamaneko-miwa:20201108131106j:image

夕方遅くからは、集団面接が行われました。

上席師範が中心になって、

己書との出会いや想いを語り合うことで、

受験者の人柄を判断します。

輪ちゃんが、にっこりと堂々と、

『己書との出会いは、喜満満猫のおかげです。』

と言ってくれました。

そして、同期のもうひとりの子は、

『己書を描くのにスランプになって、

自信がなくなり、辞めようかどうか悩みました。

そのとき、喜満満猫ちゃんにかけてもらった、

言葉で救われました。』

と、言ってくれました。

『えっ!?』と初めて聞く話に驚いていると、

そのときのエピソードを試験官の先生に、

詳しく話してくれました。

何気ない、たわいない言葉でした。

それがそのときの彼女の気持ちを、

ふわっと軽くしたのだそうです。

周りに迷惑ばかりかけているわたしでも、

ひとの役に立っていたことがあったんだ…と、

あらためてうれしく思えた日でした。

 

【城崎の花火《68》】に続きます。

 

kimamaneko.com

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

⇩応援クリック、よろしくお願いします(⌒∇⌒)

PVアクセスランキング にほんブログ村

 

https://ping.blogmura.com/xmlrpc/7np44qgo3gar/