喜満満猫の癒される暮らし

難病とともに、今できることに感謝してパワフルに生きる己書家【喜満満猫】のブログ

【城崎の花火④】大きな転機①〜己書がもたらした光

こんにちは。

喜満満猫です。

いつも訪れていただき、本当にありがとうございます。

【城崎の花火③】から続きます。

 

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 大きな転機①~己書体験 ~

その日、親友と二人で向かいました。

己書体験レッスンの会場となっているのは、市街地のはずれにある自家製ハーブのお庭がある喫茶店。

そこでは、ワンドリンクをオーダーする代わりに場所を提供してくれているのです。

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4~5名の女の人たちがスタンバイして師範を待っていました。

私たちもかしこまり、緊張しながら待っていました。

くまさんみたいな師範

すると、入ってみえたのは大きな体のくまさんみたいな男の人でした。

えっ、『書』を教えてくれるのはこの方?

話し始めると関西弁で、低姿勢な方。

でも内容がおもしろくて。

私たちはくすくす笑いながら、先輩生徒さんたちとのやりとりを聞いていました。

先輩生徒さんたちは、師範にやいのやいの言いながら、

『今日このお題書きたい!』

『先生〜次はなに〜?』と、気軽に始めていきました。

いよいよ己書を書いてみる

私たちのところに来た師範は、

『初めてやね。じゃあまずは筆ペンの腹を使って、ぐるぐるって丸を描いて。紙いっぱい。』

???

ぐるぐる?

筆ペンで?

そのあとは、円相という下の開いた丸を、薄墨の筆ペンで紙いっぱいに書いていきます。

丸?ぐるぐる?

軽く混乱しました。

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書道との違いに驚いた

小学校のときに、わたしは書道を習っていて、お手本の通りに書いてきました。

とめ、はらい、向きや、筆圧、すべてお手本の通り書いて、それが正しかったのです。

当時ずいぶんがんばって、書道毛筆五段、硬筆八段を持っています。

正直なところ、今さらあらためて書道もどうかなと思いながら、来ていたのでした。

いきなりの書の概念がぶっ飛んだわたし。

ちょっと面白くなって、ぐるぐるを紙いっぱいに書きました。

己書が明らかにしたわたしの心

できあがったぐるぐるを見た師範、少し微笑んで、

『きっちり書くんやなあ。並べやんでもええんやで。好きなように書いてええんやから。』

まるで水玉模様のように並んで、ちまちまとたくさん書いてあるぐるぐる。

隣にいた親友は、ダイナミックなぐるぐるを書いていました。

心の状態が出るんだと思いました。

きっちりするのが美徳と思い、少し歪んだら叱られると思うわたし。

なんの指示もないのに、そうすることがいいと思う先入観。

あらためて、自分を縛っている見えない正論に気づいたのです。

目からうろこが落ちました。

己書なら、今のわたしでもできるかもしれない

力の入らないわたしの手でも、筆ペンなら軽いので書けます。

感覚が鈍くて震えてしまう字でも、師範は、

『かえって味がある字になって、ええやん。』

と言ってくれました。

画仙紙ハガキに【ありがとう おかげさま】

と書くお題を、ヘタれた字で仕上げました。

師範に、『ええ感じに書けてるで』とほめられても、全然上手く書けていないと思えて仕方ありません。

劣等感を抱えたまま家路につきました。

家族に、おずおずと書いてきた作品を見せたところ、

『すごくいい!』とほめてもらいました。

さっそく玄関に飾ったところ、ほんわかした癒し空間に。

なんだか心の奥から温かいものがあふれてくるのを感じました。

これでいいんだ。今のわたしでもそのままでいいんだと。

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己書との出会いが、わたしにひと筋の光をもたらしてくれました。

【城崎の花火⑤】に続きます。

 

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最後まで読んでいただいてありがとうございました。

 

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